こんにちは、けあむすび編集部です。
今回は「障害福祉サービスがおやすみの年末年始に、グループホームから帰宅する娘さんの入浴介助を頼めるサービス」を探し、介護保険外サービス「Crowd Care(クラウドケア)」を利用する佐々木さま(仮名)にインタビューを行いました。
障害福祉サービスがおやすみの年末年始に、入浴介助を頼めるサービスを探して
介護保険外の自費介護サービスの利用事例として、公的介護保険との使い分けや利用した感想をお聞きしました。
▼前回のインタビュー記事はコチラ▼
- 障害福祉サービスと介護保険外の自費介護サービスの違いとは
- 年末年始に入浴介助を頼める保険外の自費介護サービス
- 依頼内容をただこなすだけでなく、気配りや積極性に助けられています
- 障害福祉サービスが対応できない介護ニーズを満たす保険外の自費介護サービス
障害福祉サービスと介護保険外の自費介護サービスの違いとは
「障害福祉サービス」 は、身体・知的・精神・発達障害のある方が自立した生活を送るための支援で、「障害者総合支援法」に基づいて提供されます。
サービスは「介護給付」と「訓練等給付」に分かれ、障害支援区分に応じて利用可能。費用の9割は公費負担で、自己負担は1割(所得により上限あり)。
公的資金で運営されるため、提供できるサービスには厳密なルールがあります。
「介護保険外の自費介護サービス」 は、公的介護保険の対象外のサービスで、費用は全額自己負担。
介護認定の有無に関わらず利用でき、時間や内容も柔軟。
通院・外出の付き添い、長時間の見守りなど、公的介護保険では対応できない要望にも応じられます。
インタビューに答えてくださった佐々木さま(仮名)
年末年始に入浴介助を頼める保険外の自費介護サービス
ーー佐々木さまの娘さんについて教えてください。
娘は現在24歳で、生まれつき重度の自閉症を抱えています。
話せる単語は限られており、スムーズな会話は難しいものの、体力的には特に問題はありません。
現在、娘は知的障がい者を対象としたグループホームに入居し、障害福祉サービスを利用しています。
以前は自宅から特別支援学校に通っていましたが、卒業後、事前に入居を希望していたグループホームに空きが出たため、入居を決めました。
その背景には、娘が夜中に騒いだり、突然家を出てしまったりすることが続き、家族の負担が大きくなっていたことがあります。
家族の体力的な限界もあり、グループホームでの生活が娘にとっても適切な選択だと判断しました。
月に一度は娘と一緒に外出することを心がけており、外出中に娘が自宅へ帰りたがった場合は、一緒に自宅で過ごすこともあります。
また、年末年始にはグループホームが休みとなるため、その期間は介護保険外の介護サービスを利用しています。
母がいないため、特に娘の入浴介助をお願いすることが多く、必要に応じたサポートを受けながら生活を支えています。
ーー介護保険外サービスを利用するまでの経緯を教えてください。
以前は、娘の入浴を実家の母親に頼んでいました。
しかし、新型コロナウイルスの流行により、高齢の親との接触を控えたほうがよいと考えたため、新たに保険外の介護サービスを探すことにしました。
相談員の方に相談したところ、私の住む地域に限って保険外の介護サービスを提供している事業所があることがわかり、そこに依頼することにしました。
年末年始はグループホームが休みとなるため、娘の世話に付きっきりになりますが、入浴の時間だけはヘルパーさんにお任せでき、その間に買い物などの用事を済ませられるので非常に助かっています。
しばらくその事業所に依頼していましたが、少人数で運営しているため、予約が取りづらいことがありました。
そこで、ネットで他の介護サービスを探してみたところ、「クラウドケア」というサービスを見つけました。
現在は、クラウドケアと、もともと利用していた事業所の両方を併用しています。
依頼内容をただこなすだけでなく、気配りや積極性に助けられています
ーークラウドケアではどんなご依頼をされているのですか?
ヘルパーさんには自宅に来てもらい、娘の入浴をサポートしてもらっています。
娘は一人で歩くことはできますが、自分で髪や身体を洗うことができないため、ヘルパーさんに一緒にお風呂場に入ってもらい、髪を洗ったり、身体を洗ったりしてもらっています。
依頼時間は120分でお願いしており、入浴が終わって時間に余裕がある場合は、掃除などの簡単な家事を頼むこともあります。
また、ヘルパーさんのほうから「これもやりましょうか?」と自主的に声をかけてくれることもあり、助かっていますね。
ーー障害福祉サービスと介護保険外サービスの使い分けはどのようにされていますか?
障害福祉サービスがおやすみになる年末年始だけ保険外の介護サービスを利用しています。
ーークラウドケアを利用してみていかがでしたか?
先ほどもお伝えしましたが、ヘルパーさんが自主的に動いてくれる姿勢にはとても感謝しています。
その気配りが、とても心強いと感じています。
娘とヘルパーさんが入浴しているときは買い物にでかけているので、報告内容が丁寧なのも助かっています。
また、併用している事業所は電話での連絡のみの対応となっており、依頼したいときに電話が繋がらないことも少なくありません。
その点、クラウドケアは24時間365日、ネットから依頼できるため、必要なときにすぐ依頼できるのは良いですね。
今後も、グループホームが休みになる際には、クラウドケアを活用しながら、娘のサポートを続けていきたいと考えています。
障害福祉サービスが対応できない介護ニーズを満たす保険外の自費介護サービス
佐々木さんにお話を伺う中で、年末年始にグループホームから娘さんが帰宅する際、ご家族が工夫しながら生活を支えている様子がとても印象的でした。
特に、入浴時の60分だけでも自由に買い物などに出かけられることで、ご家族にとって心身の余裕につながっているのではないかと感じました。
障害福祉サービスや公的介護保険サービスでは、お盆の時期や年末年始など長期休暇期間におやすみとなるところが多くあります。
今回は、そういった期間だけでもスポットで保険外の自費介護サービスを利用する事例をお伝えしました。
(聞き手:けあむすび編集部 高橋)
▼前回のインタビュー記事はコチラ▼